赦し

<<Terra Free Talk>>

天台宗の住職さんのブログ。
苦しかったり、怒りや後悔で心が波立って、どうにも自分を納得させるのが難しい時などに読むと、はっとさせられることが多い。


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2006-01-24 「赦し」

自分が受ける苦難は、元をただせば、自分が過去に誰かにしたことが、回り回って自分に返ってきたものです。

自分で、自分を罰しています。

ですから
自分が今受けている苦しみを、自分の過去世の行いの結果であると知り、
自分の欲深さ、復讐心、愚かさを自覚して反省し、
そして、自分を罰することをやめたら、苦難は消えていきます。

苦難の原因は、すべて自分にある、と自覚し、懺悔します。
誰かが悪い、自分は悪くない、と思い続ける限り、苦難は消えません。

自分で、自分を赦すのです。

癒されることのない、深い悲しみにも耐えられるようになります。
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『自分で自分を罰して』いるのだから『自分で自分を赦』しなさい…… とは、どういうことか。

苦しい時はたいてい、不可抗力である「他者(それが人であれ状況であれ)」に苦しめられている状況の中に置かれている。つまり、「自分の意のままにはならない自分の外側にある存在や状況が、自分の苦しみの原因になっている」と感じられる場合が多いように思う。
だから、「自分で、自分を罰しています」という一説は、一見すると逆説的で不可思議だ。

それでも、ゆっくりと考えるうちに納得されてくるような気がする。
「原因は自分の外にある」ことがたとえ明らかであっても、苦しみが大きくて苦しければ苦しいほど、原因を自分の外に認めたところで、結局はどうにもならない。解決に到る途がまったく見いだせない……むしろ苦しみとは、そういった理不尽さを備えるがゆえに本質的に苦しい、とも言える。

そこで、『苦難の原因は、すべて自分にある』と、あえて自覚する

非合理ゆえに我信ず。

現世という状況の流れにおいて「現実に誰が・どのように悪い」ということは、自分にとってはたぶん、本当は問題ではない。自分が苦しいと感じ続けることこそが、問題なのだ。だからこそ、『誰かが悪い、自分は悪くない、と思い続ける限り、苦難は消えません』という一行は、浅薄な道徳指針を説いているのではないし、また偽善の匂いを漂わせがちな教条主義に基づくものでもないのだろう。


『自分で、自分を赦すのです。

癒されることのない、深い悲しみにも耐えられるようになります。』

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by epea | 2006-03-24 01:30 | 日常雑記
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