苦い事

東京は今日から一段と寒くなった。特に午前中は冷たくて強い風が吹いていた。昨日の早朝には少しだけ初雪が舞ったけれど、今日は降らなかった。

アメリカのテレビもひどいみたいだ。20日以降、オバマ氏が大統領に就任しても状況は変わらないだろう。変わるわけがない、彼は「アメリカの利益」を代表するためにホワイト・アングロサクソン・メインストリームの人々に選ばれたのだから。イラクから米軍を撤退させてもアフガニスタンには集中させることを以前から明言しているし、軍備そのものの増強についても断言している。もし、もし万一、彼が奇跡的にこうした公約を翻す方向に向かおうとすれば、より怖ろしい結果に繋がってしまうだろう。

Leviathan/Bifrostの記事: 「ガザ・ロビー」
アメリカのイスラエル・ロビーがいかに堅固なものであるかについて。

ここで紹介されているAIPAC (American Israel Public Affairs Committee)のサイト、タイトルの数々を見るだけで唖然とする。事ここに至ってこのような言説を掲げ続けていることに何の葛藤もないのだろうか(ないのだろう)。昨年3月、ラサ制圧の直後の中国大使館のサイトを思い出す。国際世論とかけ離れた中国政府のプロパガンダは、ほとんどブラックジョークにしか見えなかった。

American leaders stand with Israel のページでは、親イスラエルな指導者リストとして、ブッシュ氏、オバマ氏、そして法王といち早く謁見してチベット社会から喝采を浴びていたナンシー・ペローシ下院議長の発言も引用されている。

チベット情勢と比べて、パレスチナ域内からは英語による情報が断片的ながら発信され続けている分だけ、国際社会につながりやすくてまだましかもしれない、との印象は受ける。だが、パレスチナにはダライ・ラマ法王のような強力なアイコンがいない。継続的な同情を集めるのは難しいだろうし、チベット亡命政府のように莫大な寄付金を集め続けるのはさらに困難だろう。

その点こそ、さらに絶望を深める、ある事実に繋がっているという気がする。

組織を率いて今生にあり続けることの、厳しい苦さ。恐らくそれは、シビアな利益衡量の結果であるのだろう。あるいは、最初から戦略的なダブルスタンダード。いずれにせよその指し示す方向に仄見える事実は、パレスチナにとってのみならず、世界中の人々にとっての不幸でもある。
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by epea | 2009-01-11 03:47 | 日常雑記
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